[食品工場の衛生管理]№(5)

前号
大規模食中毒事件要因図(石川ダイアグラム)手順1背骨に大骨を入れるを述べた。
04年1月号「管理職が使いこなす4つの技能」その一 
 前号に続いて今号では手順2「大骨に中骨を入れる」
 全国食品衛生監視員協議会のメンバーが、百人以上の食中毒患者を出した「学校給食・仕出弁当による食中毒事件」で原因食か原因物質のいずれかが判明した事件の調査報告書を基に「大規模食中毒事件要因図」(石川ダイアグラム)を作成していく過程を述べる。

手順 その2

 発表された前記調査報告で、事件の要因と思われる事項に赤線を入れ、小型のカードに書き取った。更に類似した要因のカードを束ね、束ごとに見出しカードを付け、類似した束も同様にまとめ、束の上に見出しカードを付けた。
(2)大骨に中骨を入れる
〔大骨〕に向かって 〔中骨〕の矢印を入れ、カードから抽出した要因を書き入れた。更に筆者の知見を基にした要因も書き足した。

【材料】〔大骨〕には、「購入食材による汚染」「運搬中に菌増殖」「加熱処理せず」
【方法】〔大骨〕には「加熱調理したのに菌生存」「調理中に菌増殖」「保管中に菌増殖」
【人】〔大骨〕には「調理従事者が汚染」「常に人不足の状態」
【施設・設備・器具・容器】〔大骨〕には「洗浄・消毒不十分で菌生存」「給水汚染」
【管理】〔大骨〕には「衛生管理不良」「社会的対応力低下」
と〔中骨〕となる要因を書き込んだ。(図参照)(猫西 一也)

(以下次号)

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                             (猫西 一也)